地域金融機関における事業性評価とAMWの取り組み
本日の内容は、地域金融機関の事業性評価とAMWの取り組みについてです。
地域金融機関は、AMWにおいて非常に重要なクライアントですが、監督官庁である金融庁からのお達しでさまざまな取り組みがこれまでになされてきました。「金融ビッグバン」「リレバン(リレーションシップバンキング)「アクションプログラム」「金融円滑化」などです。
本日のテーマである事業性評価は、「平成27年事務年度金融行政方針」において示された内容の一つで、取引先企業の事業内容や成長可能性を適切に評価(事業性評価)し、融資や本業支援を通じて地方創生に貢献していくことが求められるというものです。簡単にいうと事業性評価は、企業実態の現状把握と企業の付加価値、将来性の見極めをすることです。
それは事業性融資における融資判断がこれまでとは大きく転換されたことを意味します。
これまで地域金融機関は、金融検査マニュアルの影響で、取引先企業について財務内容等の過去の実績や担保・保証に必要以上に依存していました。本来必要であった事業性や経営者の姿勢などをみることなく、格付けや担保・保証で融資をしてきたのです。今後は、事業の内容、強み・弱み及びその業界の状況等を踏まえた融資やコンサルティングをすることが求められています。
しかしながら多くの地域金融機関では、事業性を適切に評価し、それを融資に活かすまでの十分な取り組みには至っていません。
以下は、事業性評価に関するよくある疑問点や問題点です。
1, 事業性評価の着眼 :融資先の事業は多岐に渡り、事業をどう見れば良いか分からない
2. 融資先経営者対応 :各事業の専門家である融資先の経営者に事業に関する助言などできない
3. 効果的判断方法 :事業性をどのように判断すればよいか分からない
AMWでは、上記のような問題を解決するために、
1. 事業性融資増加プログラム
2. 事業経営実践プログラム
というプログラムを実施しています。
1.事業性融資増加プログラムについては、パートナーコンサルタントの方と一緒になって融資増加に向けて具体的な内容を支店長、若手の営業と実施しています。融資に関する具体的な事例でビジネスモデルの確認や経営者の姿勢、融資に結び付ける方法などを検討するものです。また、集金などがある中でどう訪問するか、融資案件としてどう進めていくかという地域金融機関における実務をベースに実施しています。
2.事業経営実践プログラムについては、法人営業強化として事業経営に対する理解を深めることを主眼に経営シミュレーションを実施しています。経営者の意思決定や考えを体験していただくものです。事業性を評価する前に、自分で経営した事業はどうだったか、何に悩みどう意思決定し、資金繰りをどう計画したか、経営者の立場になって事業経営を実践するものです。
今後ますますニーズがあると実感しています。
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